女性活躍が必要なそもそもの理由

先日、女性活躍が必要な理由として、ダイバーシティを促進させなければ日本の経済の発展がこれ以上望めなくなっちゃうから、という話を書きました。

今日はそれに続く第二弾です。女性活躍が必要な理由、まだまだあります。



日本は超高齢社会ですね。高齢者一人を支える労働力人口は2014年で2.4人だったのが、2065年には1.3人になると言われている、という話はよく聞きます。

かつての経済成長は影をひそめ、働く人より支えられる人のほうが多くなる時代になりました。その変化を「人口ボーナス期」「人口オーナス期」という言葉で的確に表現されている方がいます。


株式会社ワーク・ライフバランスの小室淑恵さんによると、かつての高度経済成長期のように、労働力が多く、社会保障費が少なくて済み、経済発展しやすい状態を「人口ボーナス期」というそうです。

対する「人口オーナス期」は働く人より支えられる人が多くなる状況、労働力が減り、社会保障制度の維持が課題となる時期。オーナスとは「負荷」を意味し、日本では90年頃からこの人口オーナス期に入ったようです。

グラフで見ると、見事なクロスを描いて、老年人口と年少人口が入れ替わっています。この時を境に、ボーナス期からオーナス期への変換があったことが一目見てわかりますね。

出典:総務省統計局 人口推計の概要より抜粋http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/P_Detail2021.asp?fname=G02-02.gif


かつてのこの人口ボーナス期、なんと一度終わると二度と来ないと言われているそうです(!)。

なぜなら、高度成長期が訪れると、医療や年金制度の充実により高齢化社会になるから。親は子供への教育投資を始め、それにより全体が高学歴化、少子化へとつながることとなるから。

少子高齢社会への道が、最初から約束されていたとは・・・。だったらもっと事前に手を打てること、たくさんあったんじゃないかと思いますが、日本はその変化をうまくとらえられなかったようです。

そのひとつが、70年代の成功モデルに引きずられた現代の働き方。

私のパートナーである夫は、まさにこれ。男性主体の職場で昭和のモーレツサラリーマンな働き方をしているので、令和にもかかわらず「いまだ時代は変わらない感」をまさに実感しています。


じゃあなにをどうしたら、この「人口オーナス期」でも経済発展していけるの?というのが問いですが、その答えが、「女性の活躍」になります。

加えて長時間労働に頼らない、労働環境の改善。男性主体の長時間労働に支えられる社会というのは、そもそもが「人口ボーナス期」の在り方であり、それが今まだ続いてしまっている、ということなんですね。


「人口オーナス期」まっただなかにいる今の日本に合った形は、「女性が自分らしく活躍できる社会であること」。そしてともに生きる男性も「働きすぎないこと」が求められます。

ワークライフバランスが盛んに言われていますが、これは「個人的な健康や幸せ」の観点だけでなく、社会的な観点からもものすごく理になかったことだったんですね。


書きながら、今日も夜遅く帰宅した夫に「だから働きすぎちゃいけないんだよー!」と熱弁ふるっちゃいました。

社会を変えるには自分にできることから。

身近なところにこそ、まだまだ課題は多いですね。


参考資料:https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sokai/pdf/014_04_00.pdf


I-works|ライフキャリアコ―チ居安亜希子

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