データで見る私たちのいま

数年前、子どもが夏休みの宿題で「統計グラフ」に挑戦しました。

自分でテーマを設定し、テーマに基づくデータを収集、分析し、まとめる、というもの。当時小学5年生の息子は「世界50ヶ国の人に日本のことについて質問をする」というテーマを選び、ひと月以上かけてデータ収集という名のオンラインインタビューを完遂しました。親から見てもなかなか骨の折れる課題だったと思うのですが、データがだんだん集まってくるとともに、達成感もかなりあった様子。いや、本人は大変なだけで、達成感を感じていたのは私かもしれません。データはそれだけで絶大な説得力を含みますね。


というわけで、今回はデータから、「女性のいま」を見てみたいと思います。


■令和版:「私たち」のいま

下の図は、男女共同参画局から出ている「家事等と仕事のバランスに関する調査報告書」の令和元年度版からの抜粋で、『仕事を持っている人家事時間と仕事時間のついての世帯構成別および男女別のデータ』です。

これを見ると、単独世帯では就業・家事時間に男女間に大差はないものの、結婚や子育てといった生活の変化が加わるにつれ、やはり男性より女性が仕事を抑え、家事や育児に時間を使っている傾向があることがわかります。

女性が時間を抑えて働いている、という実態について、このデータだけでは、それが正社員の時短勤務なのか派遣なのかアルバイトなのか、そこまで読み取ることができませんが、結婚や出産といった変化に伴い、働き方を変えた人が一定数いることが想像できます。

仕事を変えずに時短を叶える人ももちろんたくさんいますが、家事や育児の時間を確保するために、仕事を変えた人もまた同じくらい、いるのではないでしょうか。

「家族や子供を優先する」という選択をする女性の姿が見えてきます。

出典:男女共同参画局ホームページhttps://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h29/zentai/html/honpen/b1_s00_01.html



また、これは「仕事を持っている人」に限ったデータなので、「何らかの理由で仕事を手放した人」はこのデータには含まれていません。


では、女性の年齢別の就業率はどうかというと、女性は30代でいったん就業率が下がるM字型を描いていることがわかります。昭和から平成の30年で、M字のまんなかの凹みが上昇してきてはいるものの、今もやはりM字を描いていることに変わりはありません。

このグラフからは、子育て期にあたる30代で、仕事をいったん手放す女性の姿が浮かび上がります。

出典:男女共同参画局:男女共同参画白書より抜粋 https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h29/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-00-02.html


私は、このグラフから浮かび上がる「何らかの理由で仕事を変えたり手放したりした人」に関心があります。社会復帰で壁にぶつかったり、仕事と家庭と思うように回せなくなったり、時間を優先したら思うようなやりがいを得られる仕事に出会えず、もがいていたり。

今までは「しょうがないよね」「そういうもんだよね」って受け入れてきたことも、多様性の時代を迎えて、さまざまな立場の人がそれぞれに合ったカタチで活躍するチャンスを、自ら作り出せる時代にきています。

ひとつの選択肢としての、フリーランス、在宅秘書という働き方を、提案していきたいと思っています。






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